よくある質問

よくある質問

Q01

サーキットプロテクタとブレーカーの違いは何ですか?

A01

どちらも過電流保護機能を備えており、過負荷時は自動で遮断(トリップ)して回路を保護する目的で使用します。
サーキットプロテクタは主に0.05A~100A程度の定格で使用され、電磁型、サーマルタイプ型、そしてサーマル電磁型があり、"機器保護用遮断器"と言われる様に電気機器の保護用に使用されています。ブレーカーに比べ小さく、細かな定格電流と機器に応じた豊富な遮断特性が用意されているのが特徴です。電圧引き外し(AC/DC)タイプもあります。
一方、ブレーカーは”配線用遮断器”と呼ばれ、サーマルタイプ型、サーマル電磁型、電磁型等があり、主として住宅、ビル等の配電盤・分電盤等に組み込まれて電路保護の目的で使用されています。そのほか漏電を検知して動作する漏電ブレーカー等もあります。
何種類もの遮断特性が用意されているというものではありませんが、設置される位置(幹線、分岐回路)に応じて豊富な遮断容量(1,000A~200,000A)のものが用意されています。
サーキットプロテクタは「バック配線タイプ」が多く、ブレーカーは「フロント配線」タイプが多い特徴があります。また、前者CP、後者はNFB、MCCBと呼ばれることもあります。

Q02

RoHS指令に対応していますか?

A02

サーキットプロテクタ及びサーモスタットはRoHS対応品です。

Q03

サーキットプロテクタの定格電流選定について教えて下さい。

A03

サーキットプロテクタの定格電流は、定常負荷電流が定格電流の80%以下になるよう選定します。言い替えると、定格電流は定常負荷電流の1.25倍の直近上位の標準定格電流から選定します。一般的なサーキットプロテクタの選定は次のようになります。

定常最大負荷電流流 ×1.25 ≦ ブレーカの定格電流

上記はAC正弦波(50/60Hz)、及び、リップル5%以下のDC波形の場合です。
その他の電流波形の場合については別途お問合せ下さい。

Q04

定格遮断容量とは?

A04

規定の条件の下で遮断できる電流の限度のこと。
電流、電圧、力率または時定数によって変わるため、遮断容量を評価するときはこれらの諸条件を規定しています。

Q05

サーキットプロテクタの補助回路と警報回路の違いについて教えて下さい。

A05

補助回路はハンドル操作に連動して切替わり、ON時にCOM-NOが導通、OFF時にCOM-NCが導通します。
警報回路は過電流等でトリップした時のみ切り替わります。通常はCOM-NOが導通し、トリップ時にのみCOM-NCが導通します。

Q06

サーキットプロテクタで「2線切」とはどういう接続でしょうか?

A06

主回路を2極(2接点)で遮断する接続のことです。
遮断時のアークエネルギーを双方の極が分担して2点遮断の形で電流を遮断します。
電源のL, N(直流は+側、-側)に1極ずつ接続する場合と、電源の片側に2極直列に接続する場合があります。
直流高電圧の場合は1極分の接点間の距離では遮断時のアークを消孤出来なくなるため、2極を接続することにより2倍の接点間の距離がえられ、アークを消孤するためです。

Q07

サーキットプロテクタの配線でLINE端子とLOAD端子を逆に配線した場合、遮断特性は同じでしょうか。

A07

下記以外のサーキットプロテクタについてはLINE端子とLOAD端子を逆に配線しても遮断特性は変わりません。
※TRM,TNM,TP25M,TP30M,TP50Mシリーズは極性の指定がありますのでご注意下さい。

Q08

サーキットプロテクタは、使用周囲温度の影響で遮断時間が変化しますか。

A08

日本サーモのサーキットプロテクタは完全電磁式ですので、周囲温度が変化しても定格電流値を補正する必要はありませんが、遅延機構がオイルダッシュポットのため、周囲温度により動作時間が変化します。温度補正曲線を参照して補正して下さい。

Q09

サーキットプロテクタの電圧引き外しコイルには極性はありますか?

A09

電圧引外しコイルには極性の指定はありません。

Q10

トリップした場合、スイッチは中間位置で止まるのでしょうか? それともOFFの位置まで戻るのでしょうか?

A10

日本サーモのサーキットプロテクタは、トリップした場合ハンドルはOFFの位置まで戻ります。

Q11

ハンドルがトグル形状ではないタイプのものはありますか?

A11

ロッカーハンドルタイプのIR/UR/TR、IN/UN/TNシリーズ、TPR30シリーズがございます。

Q12

防水タイプはありますか?

A12

STP30シリーズがございます。
IN/UN/TNシリーズにはパネル防水用のカバーを別途用意しています。
TP50シリーズにはパネル防水用のカバーが付けられるタイプも用意しています。

Q13

定格電圧AC250Vは電圧変動で一時的に264Vになる場合、使用できますか?

A13

欧州の配電電圧はAC230V又はAC240Vで電圧変動は±10%としています。
このため、欧州市場向けの定格電圧としてAC240Vとして取得しているものも見受けられますが、日本サーモのものはAC250V(50/60Hz)で統一しています。
EN規格試験は定格電圧に対して電圧変動を見込んだ試験条件となっており、実使用の電圧変動をカバーできる試験条件となっていますので、実力的に240V±10%(max264V)での使用は問題ありません。

 
Q14

サーキットプロテクタの海外規格でcULusとcTUVusはどこが違うのでしょうか?

A14

取得規格 (UL1077、C22.2 No.235) は同じですが、認証機関の違いです。

Q15

国内使用品と海外規格品はどう違うのか教えてください。

A15

日本サーモのサーキットプロテクタは、標準でcULus (米国・カナダ) 及びTUV(欧州)の認証機関から認証を受けた海外規格品を揃えておりますが、国内品と海外規格品に外形,内部構造及び機械的・電気的性能に違いはありません。

Q16

サーキットプロテクタの寿命について教えて下さい。

A16

サーキットプロテクタの寿命は、開閉寿命10000回以上 (定格開閉6000回、無負荷開閉4000回)又は10年が目安となります。
サーキットプロテクタ(機器保護用)は24時間連続通電される場合や高い周囲温度で使用されるため一般的に10年程度とされています。(但し、製品仕様条件に限る)
なお、短絡電流を遮断したような形跡 (ハンドルのON/OFF表示部又はアーク孔部分にすすけや炭化物の汚れ、金属溶融粒等の付着物) が認められる場合は、新品と交換して下さい。
また、損傷が認められない場合でも、極間,相間及び対地間の絶縁抵抗を測定し、絶縁が低下している場合は新品と交換して下さい。